山姥日記

富士山とお向かいに棲むオバちゃん

去年の読書記録

読書メーターが一年分の読書記録を表示できるようになったので

コピペしてみました。

 

ただの記録なので、面白くはありません

ごめんなさい。

 

 

読んだ本の数:84
読んだページ数:25981


熱帯熱帯感想
森見登美彦パラレルワールドにまたもや引きずり込まれてしまった。以前「黒森見」と「白森見」があると書いたし、図書館のニーチャンにそれを言ったら「確かに!」と同意もされた。けれど、今回は「黒」と「白」が混然としている。禁じ手じゃないの、これ。早く文庫にならないかなぁ。そうしたら、いつでも手に取って新幹線で読めるのになぁ。
読了日:12月19日 著者:森見 登美彦
悼む人悼む人感想
表紙の船越桂の作品を主人公「静人」に置き換えながら読了。読み始めてからすぐに「なんて奴だ」と思いながら読む。しかし、実際にこういう人物がいるかもしれないとも思う。10月に兄が逝った。彼は破天荒ではないが自分の思い通に生き死んでいった。あの兄もこうして悼んでくれる人がいるだろうか(ワタシを除いて)。エピローグがいい、というか、余計というか・・・。兄の危篤の報を受けたのは8月の暑い日だった。亡くなって、ワタシの気持ちが落ち着いてから、この本に出合ったのは僥倖であるとしか思えない。
読了日:12月15日 著者:天童 荒太
芥子の花 (金春屋ゴメス)芥子の花 (金春屋ゴメス)感想
前読「TENGU」がかなり重かったので、痛快。オトーちゃんのいない一日、何もしないで読了。「金春屋ゴメス」が面白いのでシリーズかと思ったら、これでおわり?続き読みたいなぁ。今はこの作者の本を避けているので本当に残念。面白いのになぁ。
読了日:12月07日 著者:西條 奈加
Tengu―長編推理小説 (祥伝社文庫 し 8-4)Tengu―長編推理小説 (祥伝社文庫 し 8-4)感想
最後がね、ちょっと最後がね…。で、最初のほうはワタシには合わないかなとグダグダと読んでいた。読み続けうちに引き込まれる。読み終わってすぐ、目次にページを戻し第四章「復活」の意味を噛みしめる。荒唐無稽と言えばそれまでだ。けれども、歴史って言ったってその過去の現実を見てきた人は現代では誰もいない。だから、どんなことがあったって不思議でも何ともない・・・と、思えば思える。考古学の世界だって、見た人は誰もいないのだから何万年も前のことは学者の空想と言えばいえるのかもしれない(かなりワタシの偏見が入ってるけど)続く
読了日:12月06日 著者:柴田 哲孝
過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)感想
新幹線に乗るのに森見登美彦の本じゃなくて宮部みゆきを持って行ったのはなぜかなぁと思いつつも読み進める。同時進行が「隅田川暮色」だったので、こちらのインパクトは弱め。宮部みゆきにご都合主義だなと思うことが今までなかったので、ちょっとだけ驚く。面白かったんだけど、なぜか物足りない。もしかしたら四十男のパクさんの存在が違和感を感じたのかも。でも、面白かった。
読了日:11月28日 著者:宮部 みゆき
隅田川暮色 (1984年)隅田川暮色 (1984年)感想
読み終えてすぐ「ミステリでもホラーでもない文学読んじゃったよ」と夫に言った。夫の答えは「たまにはいいよね」だった。ワタシの小さいころの話で、それは父母の生きた東京だった。しっとりと懐かしい風景が蘇る。工芸会には夫と友人が所属しているが、工芸に生きるということの難しさは嫌というほど身にしみている。どれほどの権威であろうと、物を作る人の思いは作品に投影され、作者の思いが心を痛いほど掴むこともある。読みながら、そう思っていた。東京大空襲のことはコメント欄に書くことにする。疲れたぁ。
読了日:11月27日 著者:芝木 好子
白銀の巫女 (紐結びの魔道師2) (紐結びの魔道師 2)白銀の巫女 (紐結びの魔道師2) (紐結びの魔道師 2)感想
ええっ!ここで終わるの?そんなぁ・・・と、オバちゃんは思う。1月まで待つの?しかし、黄泉平坂の伊弉諾伊弉冉を彷彿とさせる(そのままだけど)の所で、もしも追いかけて行ったのが女だったとしたら妻は夫の骸骨を抱きしめただろうという文章を読んだ時、さもありなんと納得したのはワタシが女だからか?とも思うけど、実際に蛆まみれの亡骸を抱くことができるだろうかと長いことそのページを眺めていた。これは物語に何の関係もないことだけど。しかし、一月までは長いなぁ。図書館に予約入れられるかなぁ。
読了日:11月08日 著者:乾石 智子
愛なき世界 (単行本)愛なき世界 (単行本)感想
どどどっと1日で読了。とはいえ、どことなく消化不良かな。どこかで見たような気がしていたのは読売新聞の連載小説だったから。けれど、新聞の連載小説は毎日読むのがつらいので時々読む程度だった。こういうお話だったのか。期待以上のものはなかったけど、しをんさんの目線が優しいのは嬉しい。
読了日:11月08日 著者:三浦 しをん
赤銅の魔女 (紐結びの魔道師1) (紐結びの魔道師 1)赤銅の魔女 (紐結びの魔道師1) (紐結びの魔道師 1)感想
ちょっと待ってよ。この先どうなっちゃうのよ。図書館に予約は入れてあるけど、順番が回ってこない。と、先が気になって仕方がないのだけど・・・。リコの記憶力がエンスの頼りなんだなぁとおもう。それにしても、この先が気になって気になって仕方がない。
読了日:11月05日 著者:乾石 智子
紐結びの魔道師 (創元推理文庫)紐結びの魔道師 (創元推理文庫)感想
物語はこうでなくっちゃ!と、思う。小さいころ、天井が斜めになって屋根裏部屋のような長四畳の部屋で夢中になって小学校の図書館で借りた本を読んだ夜を思い出した。あれから一体何冊の物語を読んだだろう。いつのころからか、ミステリやホラーばかり読んでいたことを反省する。「夜の写本師」シリーズも読んだのにそう思うのは、エンスが来し方を振り返るからだろう。そうなのよね。気持ちの持ちようなのよね。気持ちの持ちようで人生は変わっていくんだわ。と、教えられた気がする。だから、「ものがたり」は素敵なんだ。
読了日:10月27日 著者:乾石 智子
QED 東照宮の怨 (講談社文庫)QED 東照宮の怨 (講談社文庫)感想
読んだ本には違いないけど、図書館の本で一度読んでるから再読ね。犯人を知っていてもやっぱりタタルの蘊蓄に読み入ってしまう。しょうがないねぇ、こういう癖がワタシには昔からあるから・・・
読了日:10月18日 著者:高田 崇史
赤い靴赤い靴感想
はれひめさんが「ひえ~」と書いておられた。ワタシもアンデルセンの「赤い靴」を青空文庫で読み返す。でも、「赤い靴」と言えば母が好きだった映画の方の赤い靴。日曜映画劇場で淀川さんが解説していたのを思い出す。映画もアンデルセンを下敷きにしている。で、やっぱり冒頭は「ひえ~~」だ。怖いよぉ。けれども、平穏に行き着く。ニンゲンはやっぱり平穏が一番よ。赤い靴は履かないことにしよう。不幸を呼びそうだ。偏見だけど。って、赤い靴を履けるようなお年頃ではない。そこが残念だわ。80歳になったら赤い靴を息子に買ってもらおうっと。
読了日:10月13日 著者:大山 淳子
むすびつき しゃばけシリーズ 17むすびつき しゃばけシリーズ 17感想
QEDを読み続け、毒草師も読み、その後の畠中恵はいい。ドキドキしなくていい。いつもの大騒ぎがいい。だけど、大国主命が出てきて、ええっ!!と。なんだか、神様から逃れられない。神棚(娘から預かっている)に手を合わせておこう、明日の朝。
読了日:10月02日 著者:畠中 恵
QED 百人一首の呪 (講談社文庫)QED 百人一首の呪 (講談社文庫)感想
図書館で借りてシリーズ全部読んだけど、もう一度(多分何回も)読みたいのでトーチャンに大人買いしてもらって再読。これからも、きっと読むだろう。かなり前「修道士カドフェル」もそうやって何度も読んだ。トーチャンはミステリを何度も読むって信じられな~いって言うけど、面白いものは面白い。内緒だったんだけど、推理小説は結末読んでから最初から読む。ドキドキおろおろするより犯人がわかってからのほうが落ち着くもの。禁じ手だってことはわかってるんだけど・・・。
読了日:10月01日 著者:高田 崇史
七夕の雨闇: -毒草師-七夕の雨闇: -毒草師-感想
西田くん、可哀そうだなぁ。
読了日:09月30日 著者:高田 崇史
毒草師 パンドラの鳥籠毒草師 パンドラの鳥籠感想
そうねぇ・・・。
読了日:09月28日 著者:高田崇史
毒草師 白蛇の洗礼毒草師 白蛇の洗礼感想
QEDに続き、毒草師を読む。逃れられないなぁ・・・。図書館のオニイチャンに「またこれよ」というと「この人たくさん書いてるから大丈夫ですよ」とニコニコされた。彼はとっつきは悪いけど本のことをよく知ってるし、読む傾向ももしかしたら似ているかも(ワタシの子供たちよりずっと若いけど)で、毒草師。ふんふん、QEDのタタルよりは蘊蓄がめんどくさく無くて読むのに楽だったわ。
読了日:09月27日 著者:高田 崇史
宵山万華鏡 (集英社文庫)宵山万華鏡 (集英社文庫)感想
再読か再再読か、何回も読んでいるのでわからない。歌舞伎座に行った。吉右衛門玉三郎も素晴らしかった!で、新幹線に乗るときはこの本をいつも持っていく。ちゃんとストーリーはわかっているのに、発見は尽きない。すっごく面白いんだけど、深読みが続いている。また読もう♪
読了日:09月24日 著者:森見 登美彦
QED ~ortus~白山の頻闇 (講談社ノベルス)QED ~ortus~白山の頻闇 (講談社ノベルス)感想
シリーズ終わったのかと思ったら・・・その3。今度こそ終わったのか?それとも、あの人の夫はどうなるのか?熊つ崎とはどうなるのか。また出るわね、きっと。
読了日:09月23日 著者:高田 崇史
QED ~flumen~月夜見 (講談社ノベルス)QED ~flumen~月夜見 (講談社ノベルス)感想
シリーズ終わったのかと思ったら・・・その2。月夜見って言うと、東映マンガ祭りの「わんぱく王子のオロチ退治」の月夜見が50年以上たってもイメージが払拭できない。素敵な雰囲気の月夜見でわんぱく王子(素戔嗚尊)に対して厳しくも愛情を持った人だと(神様だと)記憶している。
読了日:09月22日 著者:高田 崇史
QED ~flumen~ ホームズの真実 (講談社ノベルス)QED ~flumen~ ホームズの真実 (講談社ノベルス)感想
シリーズ終わったのかと思ったら、なんかなぁ・・・その1
読了日:09月20日 著者:高田 崇史
QED 鏡家の薬屋探偵 メフィスト賞トリビュート (講談社ノベルス)QED 鏡家の薬屋探偵 メフィスト賞トリビュート (講談社ノベルス)感想
なぁんだ・・・。竹本賢治の奴はどこかで読んだぞ。でもまぁ、モアイ顔の薬剤師とタタルを客観視するとこうなるのかと・・・。
読了日:09月18日 著者: 
QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス)QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス)感想
あらぁ、このシリーズ終わっちゃったの。気が抜けた・・・。伊勢神宮には遷宮の年の11月にお参りした。ふぅ~ん。歴史は勝者の都合よいように書かれているとわかっていても、なんだかなぁ。
読了日:09月17日 著者:高田 崇史
QED 出雲神伝説 (講談社ノベルス)QED 出雲神伝説 (講談社ノベルス)感想
ずっと読み続けていると、やっぱり神様は恐ろしい。仏様は優しいけれど神様は怖いよと母に言われた。ほんとにね、神様は怖いもんだ。でも、神様はそこら中にいてワタシたちに何らかの指針を与えてくれるような・・・気がする。
読了日:09月15日 著者:高田 崇史
毒草師 QED Another Story (講談社文庫)毒草師 QED Another Story (講談社文庫)感想
史紋はタタルより可愛げに欠けるけど同じ人種だぁ、やっぱり・・・。
読了日:09月13日 著者:高田 崇史
QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス)QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス)感想
一冊抜かして読み始めたのに気付いて、慌ててこちらに移動。しかも「毒草師」ってやつも借りてないし…。いつまで続くこのラビリンス。飽きるのはいつか。
読了日:09月13日 著者:高田 崇史
QED~flumen~ 九段坂の春 (講談社ノベルス)QED~flumen~ 九段坂の春 (講談社ノベルス)感想
少し趣が違うと思ったら、これからの序奏なの?変人奇人は小さいころから変人奇人なんだねぇ。ローマは一日にして成らずか・・・
読了日:09月11日 著者:高田 崇史
QED  河童伝説 (講談社ノベルス)QED 河童伝説 (講談社ノベルス)感想
次から次へと図書館に予約を入れる。いつもの図書館のお姉さんは「いつものことね」といった風に笑いかけてくれる。が、何が何だか分からなくなってきた。このシリーズの書き出しの外嶋とのやり取りが毎度のことだけど、そうして同じようなことだけど、新しい物語になったと嬉しくなる。飽きるまで読もう。
読了日:09月10日 著者:高田 崇史
QED ventus 御霊将門 (講談社ノベルス)QED ventus 御霊将門 (講談社ノベルス)感想
そうか「ventus」がくっついている題名はタタルの蘊蓄講座なんだね。シュウマイのグリンピースのように、あるいは申し訳程度の事件(そこまでもいっていない事象)がおまけなんだ。将門をなぞって関東を廻る果ての成田山新勝寺。本文に出てくる女の髪の毛でできた縄は50年以上前にワタシも見たことがある。そのころの成田山には水晶がたくさんある崖があったけど今もあるだろうか。ワタシのルーツの地でもある。将門さんね、そんな話を聞いたことはないけれど、母の生まれた土地だ。しかも東金まで出てきた。こちらは父の故郷だ。
読了日:09月07日 著者:高田 崇史
QED 神器封殺 (講談社ノベルス)QED 神器封殺 (講談社ノベルス)感想
このシリーズを読み始めると、一日が短くて困る。今日も明日もボランティアなのに、読み耽っていていいのかと自問自答。しかし、自分に甘い山のオバちゃんは「これでいいのだ」とバカボンのパパのように哲学的ではなく、自分を許す。我が家の傍に富士山本宮浅間大社があって、よくお参りに行くのだけれど、神社にお参りするときってよくよく考えないといけないんだなぁと思った次第であります。
読了日:09月05日 著者:高田 崇史
QED ~ventus~ 熊野の残照 (講談社ノベルス)QED ~ventus~ 熊野の残照 (講談社ノベルス)感想
恩田陸の本がかったるかったので、こちらに移動。熊野は山のオバサン弾丸一泊旅行で行ったことはあるけれど、何もわからず、ただ行っただけ。熊野詣に行ったとは決して言えない旅行だった。眉が溶けちゃうほどのマユツバ歴史物語が大好きだから、まぁまぁ分かる。けどなぁ・・・。いいのかこの設定。わが山の村でも夜這いは近年になるまであったと聞き及んでいる。でもなぁ。
読了日:09月04日 著者:高田 崇史
まひるの月を追いかけてまひるの月を追いかけて感想
梅原猛の後に恩田陸。頭の中がぐちゃぐちゃだぁ。一晩と少しで読了。なんか予感があった結末だけど、ちょっとね。一気に読み終えたのですっごく面白かったんだとも思うが、もう少し結末は何とかならなかったのか。父親と息子って好みは同じってことなのね。なんだかなぁ・・・
読了日:08月31日 著者:恩田 陸
京都 鬼だより京都 鬼だより感想
亡くなった母がよく読んでいた梅原猛。「隠された十字架」はかつて潰えた本で、初めて梅原猛を読了。と、言ってもエッセーだったけど。鬼って何だろうと読後思った。「泣いた赤鬼」の赤鬼も青鬼もとても優しいけれど、ヒトの心の中の鬼は誰でも持っているのに隠されていて恐ろしい。もちろんワタシも心の中の鬼を抱えている。自分では何ともし難いものだし共存を望んではいるが持て余すことのほうが多い。梅原さんは年取れば、そして何事かを成したとき鬼になるという。ワタシには無理。そんなに偉いヒトではない、ただの山のオバちゃんだもん。
読了日:08月29日 著者:梅原 猛
魚たちの離宮魚たちの離宮感想
ずっとずっと昔、たぶんこの本が出て直ぐに読んだと思う。このお年頃になると忘れちゃうんだなぁ。と、思うも、読み始めて直ぐ思い出した。(まだ大丈夫かも・・・)この本の後、長野まゆみの描く世界は少しずつ変わっていったように思う。この辺りが原型なのだろう。この本を初めて読んだ頃を懐かしく思い出す。ずいぶんと長い時が流れ、流れて行った年月を愛おしく想う。今のこの一瞬は永遠に帰ってこないのだとわかっていても、無為に過ごすことの贅沢を手放したくはない。ないけれども、やらねばならぬことがあることも確かなのよねぇ。
読了日:08月08日 著者:長野 まゆみ
(P[む]1-17)コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙 (ポプラ文庫ピュアフル)(P[む]1-17)コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙 (ポプラ文庫ピュアフル)感想
あらぁ、シリーズ7冊目だって!!星野百貨店のその後が描いてあるって言うから借りたのに。まぁいいか、読んじゃったもん。またしてもハートフル。こういう本を読み続けていると、心が溶けてしまいそうなのでまた怪奇小説読むかななどと思う。人生はぷらまいぜろだ。いいことがあればそうでないことが起き、悪いことばかりでは決してない。これから、ワタシはどんなことを経験するのだろう。この年になっても、いろいろと楽しいことはあるものだ。ねここさんがいたらなぁ・・・ 
読了日:08月05日 著者:村山 早紀
百貨の魔法百貨の魔法感想
前読の「桜風堂ものがたり」と同じようにハートフルなお話。こちらを先に読めばよかったのかな。小学生の時(50年以上も前だけど)百貨店と言えば渋谷の「東横」だった。東横には東横劇場があって文楽も歌舞伎も新劇も母に連れられて観に行った。地下鉄では、かつて住んでいた浅草に連れて行ってもらった。地下のお菓子売り場で買ってもらう袋に詰め放題の飴がうれしかった。大きな回転する機械にいろんなお菓子があって何回も回るのを待って見極めてからお菓子を袋に入れる。地下鉄の大理石の階段は何年か前に行ったとき擦れていた。今はない。
読了日:08月04日 著者:村山 早紀
QED 龍馬暗殺 (講談社ノベルス)QED 龍馬暗殺 (講談社ノベルス)感想
おへそが横っちょについているのが原因なのか、坂本龍馬が好きではないのでぶっ飛ばして次の本を読んだけど、この本にその後の登場人物が出てきて慌てて図書館へGO.やっぱり竜馬には魅力は感じないけど、嵐の夜の殺人事件ってなんとなく好き。嵐ってどうしても不穏だもん。
読了日:08月03日 著者:高田 崇史
QED 鬼の城伝説 (講談社ノベルス)QED 鬼の城伝説 (講談社ノベルス)感想
やっとミステリ小説になった。とにもかくにも、ニッポンの歴史は鉄の歴史なんだねぇ。もののけ姫もそうだしね。この陰惨な殺人事件の舞台になった地の人はどういう感想を持つんだろう。急に心配になってきた・・・。
読了日:07月28日 著者:高田 崇史
QED  ~ventus~  鎌倉の闇 (講談社ノベルス)QED ~ventus~ 鎌倉の闇 (講談社ノベルス)感想
頼朝が最初から傀儡に近いって・・。へぇ。修善寺って去年の暮れに行ったけど、しかも悲しい程小さなお墓にもお参りしたけど・・・。ふぅ~ん・・・。
読了日:07月27日 著者:高田 崇史
QED 竹取伝説 (講談社ノベルス)QED 竹取伝説 (講談社ノベルス)感想
ミステリというよりも歴史の蘊蓄を読んでいる。面白いけど・・・
読了日:07月26日 著者:高田 崇史
桜風堂ものがたり桜風堂ものがたり感想
優しい物語だ。登場人物はみな優しい。ワタシの住む山里には本屋はおろかコンビニさえない。だから息子の家に行ったとき本屋のはしごしたんだよねぇ。いいなぁ本屋さんのあるところって。
読了日:07月25日 著者:村山 早紀
額を紡ぐひと額を紡ぐひと感想
読後、直ぐに思ったこと。いいのか?額を作るためだけなのに注文主の人生に必要以上に踏み込むって・・・。そういうご本だから許されるのか。生きることは個人の問題だと思う。他人が踏み込んでいいものではない。面白くなかったと言われれば、面白かったのだ。面白かったんだけど、ほんの少しの嫌悪感が残った。残念だわ。
読了日:07月25日 著者:谷 瑞恵
QED 式の密室 (講談社ノベルス)QED 式の密室 (講談社ノベルス)感想
特筆すべきは、すっごく薄いということ。なんで?安倍晴明の件は岡野玲子の漫画と同じで「そうよねぇ」と思いながら読む。あの漫画は時々引っ張り出して読んでいるのだ(また娘から「本を買うな」と言われる前だったし)さて、この次を図書館に予約を入れるか否か、ハムレットのように思い悩む山のオバちゃんである。
読了日:07月24日 著者:高田 崇史
QED 東照宮の怨 (講談社ノベルス)QED 東照宮の怨 (講談社ノベルス)感想
怒涛の如く4冊目。暑い暑い夏はエアコン効いた部屋で昼寝か読書。極楽極楽。等と能天気な山のオバちゃんではあります。東照宮へは小学校の時と次女の結婚を前に二荒山神社に打ち合わせに行ったときと2回しか行ったことがないと思う。たぶん。三十六歌仙の額なんかあったっけ?だんだん京極夏彦の本を読んでいる気分になってきたけど、こちらは暴力的な本の重さではないので、ウトウトしても安全ではある。で、次の本へ進む・・・。いいのかこれで、家事はどうすると内なる声をかき消すことにした。
読了日:07月23日 著者:高田 崇史
QED ベイカー街の問題 (講談社ノベルス)QED ベイカー街の問題 (講談社ノベルス)感想
前の2冊が厚かったから拍子抜け。シャーロキアンってなに!シャーロック・ホームズは実在していると・・・。へぇ。
読了日:07月23日 著者:高田 崇史
QED 六歌仙の暗号 (講談社ノベルス)QED 六歌仙の暗号 (講談社ノベルス)感想
一日中読み耽る。やっぱりくどい。で、続く3冊を図書館に予約。しかし、おうちのお仕事ができなくなるかも・・・。まぁいいか。高校生の時、古文の成績は案外よかったので困らなかった。学校の勉強でばばぁになってから役に立つことって少ないもんね。在原業平ってただの色男じゃなかったんだ。へぇ・・・
読了日:07月21日 著者:高田 崇史
QED 百人一首の呪 (講談社ノベルス)QED 百人一首の呪 (講談社ノベルス)感想
最初から読もうと思ってこの本を予約。いやいやいや・・・。くどい。読むのが面倒だ。蘊蓄のオンパレード。けれども、面白い。一気読み。ワタシが覚えている百人一首は「ひさかたのひかりのどけきはるのひにしづこころなく・・。」「あきのたのかりほのいおの・・・」「あいみてののちのこころにくらぶれば」など、ほんの少し(もう少し空で覚えてはいる、念のため)。QEDってなによっ!と思ったら、ちゃんと表紙に書いてあった。ふぅ~ん・・・。さて、これから2冊目。
読了日:07月20日 著者:高田 崇史
烏百花 蛍の章 八咫烏外伝烏百花 蛍の章 八咫烏外伝感想
「ゆきやのせみ」十二国記をほうふつとさせる主従関係だ。どの章も登場人物がみな切ない。心はというやつはやっかいなものだわねぇ。
読了日:07月17日 著者:阿部 智里
タマゴマジックタマゴマジック感想
ばあさんになるって、たまんないわ。恩田陸という作家が女性だって知らなかったし(ずいぶんこの作家のご本は読んでいるというのに)仙台出身って言うのも気が付かなかった(プロフィール読んでるのにだ)それはともかく、このご本、レクイエムのように思える。ワタシは津波の映像を見たとき、海が溢れたと思った。その場にいなかったニンゲンはどこか能天気で他人事とは思えないと思っていても、やっぱり対岸の火事なのかもしれない。どうぞ「白い馬」が希望でありますよう・・・
読了日:07月14日 著者:恩田 陸
宮辻薬東宮宮辻薬東宮感想
まぁ、面白かった。宮部みゆきは流石と言う他ありません。前にもこんな風な本を読んだことがある。図書館で「なんだろう」と思って借りちゃった本で、編集者と作家のお遊びみたいで好きではない。面白かったけど・・・。
読了日:07月06日 著者:宮部 みゆき,辻村 深月,薬丸 岳,東山 彰良,宮内 悠介
私の家では何も起こらない (幽BOOKS)私の家では何も起こらない (幽BOOKS)感想
怖くないようでいて、本当に怖い。ワタシはなんでこの作家が好きなんだろうと考えている。そうなんだよね、肯定しているんだよね。ワタシは昔は何かにいつも腹を立てていたけれど、最近では肯定することを覚えた。ニンゲンがまあるくなったのかもしれない。いやいや、まあるいのは身体的特徴だけで精神的にはなぜか面倒になってきたからだろう。だから、受け入れる。この作品も受け入れてるんだよねぇ。共に暮らしている。そこが怖い。「付記」は、いらないかなぁ。と、思うけど受け入れよう。
読了日:07月06日 著者:恩田 陸
古事記異聞 鬼棲む国、出雲 (講談社ノベルス)古事記異聞 鬼棲む国、出雲 (講談社ノベルス)感想
とても面白く読んだ。読んだけれど「??」が脳内で飛びまくる。えーっと、ミステリ?神様のお話?で、プロローグは誰の独白で、エピローグはこの人物の?お話は一応解決するけれど「?」は続く。面白かったけどね。山のオバちゃん弾丸一泊旅行でかねて行きたかった所は行った。残すは出雲。ふぅ~ん、素戔嗚尊って祟り神だったのか。「わんぱく王子のオロチ退治」のスサノウは可愛かったんだけどなぁと、半世紀以上前の東映マンガ祭りを思い出している。
読了日:07月05日 著者:高田 崇史
風神の手風神の手感想
風はどこからやってくるか。小さいころ、台風の目を見ながら思ったことを思い出す。あの空を見上げた自分を俯瞰している自分もいる。台風の目は不思議。人生も風任せだ。本当にそう思う。その時々で決断はしているんだけど、後から考えれば「たら・れば」ばかりだ。知らないところで繋がっている人はきっといるのだろう、ワタシにも。いろんなことが繋がって、いろんなことがわかって、良かったね。
読了日:07月01日 著者:道尾秀介
卑弥呼の葬祭: 天照暗殺卑弥呼の葬祭: 天照暗殺感想
前作があるのかなと思えるような部分もあって、どうしたもんかのうと山のオバちゃんは思うのであった・・・。まぁいいか。で、前読(こんな言葉あるのか?その②)の「飛ぶ孔雀」が難解だったため、すっと読めたので心地よい読後感だ。図書館にこの作家の本をもう一冊予約してある。早く順番回ってこないかなぁ。やっぱりニッポンの神様は怖いのね。それに読み方が難しい。面白かった。
読了日:06月30日 著者:高田 崇史
飛ぶ孔雀飛ぶ孔雀感想
幻想小説と、言えばそうなのかもしれない。読みながら思い起したものは森見登美彦シェークスピア。文体はシェークスピアの戯曲だし、雰囲気は飛び飛びに現れては消えていく宵山の京都だし。難解だった。難解で、読後、どんな内容だったか思い出すのに苦労もした。しかも!読んでいる最中に朝日新聞に取り上げられていて「ワタシそこまで読み進んでないんですけど」と声を上げた。朝日新聞によると、この山尾さんという人は安部公房に見いだされたかなんかで、それを知ると「ああ、そうなんだねぇ」と感慨深い。難解だけど、借りた本なのが残念だ。
読了日:06月28日 著者:山尾悠子
ゆめつげゆめつげ感想
あああ・・・。読み始めてしばらくたって「これ知ってる」と思う。つまり再読。最後どうなったっけと思いつつ読了。そうだそうだと喜ぶ。しかし、喜んでいいのかこの状態。
読了日:06月12日 著者:畠中 恵
あした咲く蕾あした咲く蕾感想
森見登美彦もそうだけど、朱川湊人も、「白朱川」と「黒朱川」があると思う。この本は「白」だ。読み終われば、どの物語も心温まる。いやいや、ワタシは「黒」朱川を読みたいんですけどと言ってはみるが、自分で選んで図書館に予約を入れたのだから誰も恨まないことにする。「虹とのら犬」はハッピーエンドでつまらん。つまらんが、こういう子を知っている。みえこちゃんという同級生そっくりで50年以上前、彼女が掛け声をかけてくれたおかげで最初で最後の跳び箱5段を飛べた。彼女は3年生の時、特殊学級へ転校した。忘れられない優しさだった。
読了日:06月11日 著者:朱川 湊人
涙香迷宮涙香迷宮感想
そうだ!「ウロボロスなんちゃら」の時、途中棄権した作家だった。読んじゃいけない作家の十指にはいる人だった・・・。で、囲碁のことはわからない。父は大好きだったけど、ワタシはいくら教えてもらっても覚えることはできなかった。囲碁将棋オセロチェス等々、頭を使うことは好きじゃない。が、一応読了。しかもシリーズものらしい。いいとこ無しじゃん。今日はなんて暑い日だったんだろう。山のオバちゃんも暑さに負けたけど、お日様が裏山に入ってしまうと涼しい風が吹いてきた。明日は大雨だって。
読了日:06月09日 著者:竹本 健治
百年泥 第158回芥川賞受賞百年泥 第158回芥川賞受賞感想
前読(こんな言葉あるか?)の宮部みゆきを借りに行って、ついでに借りてきた。最初はケタケタと笑って、選考委員正気かとも思った。けれども、読み進んでいき読み終わるころには選考委員にごめんねと謝っている自分がいた。平易な言葉で書かれている(蝟は読めなかったが)のにこの作家の世界観にのめり込む。ああ、そうだ。梨木香歩さんの「村田エフェンディ滞土録」の読後感に似ている。読後の満足感は最高だった。
読了日:05月31日 著者:石井 遊佳
三鬼 三島屋変調百物語四之続三鬼 三島屋変調百物語四之続感想
図書館のにーちゃんからこの本を受け取った時「重~い」と声を上げた。にーちゃん(図書館の司書だけど、うちの子たちと同年配)は「このシリーズみんな重いですよね」と笑った。彼は最初は変人かと思ったけど、よく本を知っているしアドバイスもしてくれる。で、宮部みゆき。やっぱり上手だなぁと思う。怪奇談や怪談ではあるけれど、読み終わると人情噺で温かい。と、ここで思った。この前の本読んでないかも・・・。まぁいいか。仲良しって聞いてるけど京極夏彦よりは重くないよね、本の重量。机の前に座って読まないと疲れるわ。
読了日:05月29日 著者:宮部 みゆき
天の女王天の女王感想
何処かで知っている。ああ、三銃士か。それでも面白く読了。「天の女王」如何にも如何にもマリア様ね。あ、ダヴィンチ・コード・・・
読了日:05月28日 著者:鳴神響一
金春屋ゴメス金春屋ゴメス感想
面白く読了。裏山は美しい夏山に衣替えして吹く風は初夏から少し湿気を含んだものに変わってきている。もうすぐ梅雨が来るんだわ。卯の花が咲いて蜜柑の花は終わりに近付いている。イノシシの足跡が無数にあり小次郎(柴犬)の散歩のときは下を見ていないと危ない。この里山の風景は主人公の生まれた村と代わり映えはしないのかもしれないけれど、ワタシは今パソコンに向かっている。江戸への郷愁を掻き立てるものはこの本に見つけることはあったけど、残念なことにワタシは戦後生まれだ。戦後の恕作さワタシの姉は赤痢でなくなっている。
読了日:05月25日 著者:西條 奈加
しあわせな死の桜しあわせな死の桜感想
なんだかよくわからない短編集だった。それはシリーズ物の欄外という感じの短編が入っているからだろう。それでも面白く読む。読んでいる間に11歳の極小マルチーズの豆蔵がお星さまになってしまった。その日の朝まで元気だったのに突然苦しみ4時間ほどで逝ってしまった。5年生きればいいと言われていた不憫な仔だったけど、それでも11年も生きて頑張ったねと、夫と涙ながらに我が家の代々の愛した仔たちと同じ木の下に埋めた。豆蔵の小さな体を撫ぜながら昼寝をするのが日課だった。豆像が逝ってしまっても読み続ける自分に忸怩たる想いだ。
読了日:05月18日 著者:竹本 健治
文學界2018年6月号文學界2018年6月号感想
こんな高尚な雑誌を購入したことがなかったのでトーチャンにびっくりされた。が、目的のものよりも平野啓一郎だ。「日蝕」で、やっぱり京大の人だなぁ、漢字が難しいと、途中で断念して以来避けていた作家だ。(漢語林も買ったけど難しかった)で、「ある男」一気に読む。お話としてはミステリーかな。大震災を下敷きにしているところがズルイと、思うも避けて通れないよね、ニッポン人にしてみれば。2段組みの550枚だけど、長いとは感じなかった。これだから読書はやめられない。堪能した。
読了日:05月12日 著者: 
江戸迷宮―異形コレクション (光文社文庫)江戸迷宮―異形コレクション (光文社文庫)感想
異形コレクション2冊目。もう読まないかもしれないこのシリーズ。「萩供養」がお気に入り。井上雅彦さんの前書きに翻弄されるので、こういった形の短編集はワタシには向かない。そういえば、今日は子供の日。「泡影」が悲しい。小さいころ、お化けを見た。空き地になっている家の門柱の上に赤いちゃんちゃんこを着た子が座っていた。お化けと信じて疑わず50年以上を過ごしてきたけど、あれは何だったんだろう。
読了日:05月05日 著者: 
京都綺談京都綺談感想
久しぶりに読んだ「高瀬舟」高校生の時に読んだのとは違うのでないかと思うほど読後感が違う。年齢のなせる業か。赤江爆という作家は知らなかった。「光悦殺し」を読み終わったときは「???」という気持ちが強かったが、このご本を読み終わるころには「そうかぁ。つらいね」という気持ちに代わって、不思議な作品だと思う。まぁ、こういう類いの短編集はなくてもいいかな。と、思ったけど知らない人の作品も読めたし、澁澤龍彦水上勉もお久しぶりだったので読んでいて楽しかった。もうそろそろホラーから脱却しなきゃねと思うんだけど・・・
読了日:04月29日 著者:赤江 瀑,芥川 龍之介,岸田 るり子,柴田 よしき,澁澤 龍彦,高木 彬光,水上 勉,森 鴎外
美人薄命美人薄命感想
題名と中身の懸け離れ方に驚くも、実に適切な題名で読後この「美人薄命」と今ではもう死語になっているような言葉が切々と胸を打つ。先日、靖国神社に行ったとき、かの零戦を垣間見た。あの神社にはほかの神社とは違う空気が流れていると思った。が!この本のあったまに来るところだ。というか、老人問題だ。ニッポンという国のいい加減さは「保育園落ちたニッポン死ね」と育児対策もそうだけど、お年寄りに対する冷たさだ。威張って言う。ワタシだって11月になれば前期高齢者だ。(敬いたまえ、息子よ)以下、コメント欄に続く。面白いご本だった
読了日:04月24日 著者:深水 黎一郎
憑依―異形コレクション (光文社文庫)憑依―異形コレクション (光文社文庫)感想
田辺青蛙の「人魚の石」の読後、彼女の本を探し面白そうなのを図書館に予約。最初の何夜かはおっかなくて夜には読めなかった、このオバちゃんがだ。が、そこはほれ、山のオバやんの心意気ってやつを体現し(あんまり怖くなかったのが真相)夜に読むことにする。「ゴルゴネイオン」がお好み。ホラーを読み続けると意外なところに影響が出てくる。いやぁ、参った。ところで、カバーの髑髏なんだけど白磁かな。一応陶芸家のオトーちゃんに見せる。「頑張って作ってるね」と上から目線の感想。いつものことだけど「いいね」とでも言ってみろと、思う。
読了日:04月22日 著者: 
人魚の石 (文芸書)人魚の石 (文芸書)感想
まず、題名が素敵。最初からワクワクする。と、最後が「んん?」いいのかこの幕切れで。面白くなかったわけではないけれど、拍子抜けした。図書館のおにいちゃんが「エッセイは読んだけど、いいですよ」と言っていたので期待したんだけどなぁ。いえいえ、期待外れではないの。最後がね、想像とちょっと違っただけ。最後で作品名が違って読める。そこはすごいわね・・・と、思った。で、続編が出るのかな。ほかのご本も読んでみよう。中々、ゾクゾクして(怖いのではない)読んでいて楽しかった。
読了日:04月09日 著者:田辺 青蛙
ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石感想
小説と分かっていても、子規の漱石の思いがこの通りであったろうと思ってしまう。子規の死以降の文章は涙が邪魔だった。文学とはと大上段に振りかざすつもりはさらさらないけれど、命を削る仕事なんだなぁ。芸術はみんなそうなんだろうけど…。伊集院静さんのご本は恥ずかしながら初めてで、こういう文章を書く人だとは思っていなかったので浅田次郎さんの時と同じように「申し訳ありません」と(俳句のねーさまに借りた本だけど)謝っておいた。淡々と描かれてはいるが若い文学者の熱意と伊集院さんの熱意が伝わってきて、面白かった。
読了日:03月29日 著者:伊集院 静
おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞感想
作者の若竹さんは「虔十公園林」がお好きなのだろうか。ワタシは賢治のお話の中で「虔十公園林」が一番好き。このご本の通奏低音(か?)となっている宮沢賢治。流行ってるなぁと思う。小さい時から幾度もあった宮沢賢治ブーム、今もそうなんだね。で、身につまされる。作者より私は一つ年長だけど、同じ時代を生きてきたんだもんね。共感する部分はたくさんある。作者の年齢はともかく、こういうご本に賞をくださった芥川賞も捨てたもんではないね。桃子さんと同い年になるまであと10年。桃子さんのように熟成されるか否か、いささか心配だわ。
読了日:03月23日 著者:若竹千佐子
悲嘆の門(下)悲嘆の門(下)感想
せねばならぬことを最小限に留め、一日中本にかじりついて読了。これをハッピーエンドと思うか否か、それが問題だなどとハムレットのように思い悩むこと2分。ああ面白かったと、久しぶりに声を上げた。宮部みゆき宮部みゆき!と思う。「上」の導入部のあの小さな女の子の無垢が最後につながるのか。でも、5歳の子って案外オトナなんだけどなぁ。青年、生きるってかなり大変なんだよ。けれど、一生懸命に生きるって楽しいよと、主人公に言ってあげたい。
読了日:03月10日 著者:宮部 みゆき
悲嘆の門(上)悲嘆の門(上)感想
「英雄の書」がお子様ならこちらは青年。主人公の年齢によるものかもしれない。どんどん引き込んでゆく宮部さんは、さすがね。でも、導入部が長い。ユーリはどこで出てくるのかと焦らされて・・・。やっと出現し、下巻へと続く。
読了日:03月10日 著者:宮部 みゆき
英雄の書(下) (新潮文庫)英雄の書(下) (新潮文庫)感想
あらぁ・・・。ずいぶんとやっつけ仕事風に終わっちゃったのねと、思う部分もある。大人になったワタシはそう思うのだ。子供だったワタシはこの本を読んだ後、どういう風に思うのだろう。ああ~面白かったと思うような気がする。冒険譚は面白いもの。で、次の「悲嘆の門」を図書館に予約を入れた。子供のころから何度も読み続けている「秘密の花園」だって、大人になってから読むと違う風景を想像していんだろうなぁ。どこでもドアがあったら、子供のころの自分に会いたいなぁ。で、言ってあげるんだ「楽しい未来が待ってるよ」って。
読了日:03月07日 著者:宮部 みゆき
英雄の書(上) (新潮文庫)英雄の書(上) (新潮文庫)感想
確定申告の計算中に読了。息子のSOSにバァバは孫のために駆け付けた調布のとあるスーパーの横の書店で購入。山の中に棲んでいると本屋さんに出会うとついつい寄り道し、買ってしまうのだ。いかんいかんと思いながらも書架を廻り徘徊し回遊魚か浮遊霊のように行きつ戻りつ・・・。いやここはバァバが何をしに息子夫婦の所へ来たかと使命を思い出しスーパーで買い物しに行かねばと思いつつも、宮部みゆきは見過ごせなかった(嗚呼)で、下巻へと読み進める。税金の計算もせねばならん(泣)
読了日:03月02日 著者:宮部 みゆき
溝猫長屋 祠之怪溝猫長屋 祠之怪感想
昨晩、この本をずっと読んでいた。残りを今夜読了。今日はとても親しい友人の葬儀で泣いて泣いて泣き疲れて新幹線で爆睡し、帰宅後また読んだ。とても悲しいのに、この楽しい本を読んでいるのが心苦しかった。けれど、この本に逃げることを彼は許してくれると思う。4人の少年の怪奇談で、亡くなった彼と彼の妻(ワタシの親友)と夫とワタシはとても若いころから仲良しだった。ワタシたちがいろんなことを通して大人になっていったことを思い出させてくれたような気がする。こういう読み方もあるんだな。読書が心を鎮めてくれると実感している。
読了日:02月17日 著者:輪渡 颯介
かぐや姫の罪 (新人物文庫)かぐや姫の罪 (新人物文庫)感想
息子の結婚式は富士山本宮浅間大社で挙げていただいた。親族控え室の新郎新婦の背後にはあの富士山の(富士山に仏様と登山者が描いてあるアレ)絵。近くの大きな神社だったから。孫のお食い初めの時、お浅間さんの小石をお借りした。宮司さんは笑いながら「煮沸消毒してくださいね」とおっしゃっていた。富士山周辺に住む者にとってはお浅間さんの木花之佐久夜毘売命さんは馴染みの深いお隣の神様みたいな方で崇敬されている。しかもお隣の富士市にはかぐや姫の公園もあり馴染み深い。罪ねぇ。そうなのねと思っただけ。
読了日:02月09日 著者:三橋 健
狐と韃 知らぬ火文庫狐と韃 知らぬ火文庫感想
朱川湊人クンどうしちゃったの?と、思いつつ読了。小学生のころ、図書館に入り浸っていた。ワタシの卒業した小学校はある程度大きな図書館があって(50年あまりの後、その図書館は何方かの寄贈と知る)発表会などもするけれど、入り口を除く壁は全部書架になっていた。その入って右手が日本文学の古典で、ワタシはその書架から「鉢かつぎ姫」などを貪るに読んだ。このご本を読んでいる間、その図書館の明るさを幾度も思い出していた。「舎利菩薩」が些か道徳的で「ふぅ~ん」とも思ったが、確かに確かにと思っている。
読了日:01月31日 著者:朱川 湊人
([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)感想
ものを作るということは、なんであれ情熱が必要ということ。その情熱は作る行為ではなく、そのものに対して真摯に向き合うということ。「庭のアルバム」ブログのお友達で万葉植物を庭で育てている方がいる。時々、和歌とともに植物を解説してくださる。ワタシはお祖母さんのほうに年が近いけれど、楓の心の内もわかるような気がする。ワタシだって女子高校生だったのだから。弓子の喪失感もわかるような気がする。沢山の人を見送ってきたから。喪失感はやがてヒトに対してのやさしさに代わるんだなぁ、きっと。
読了日:01月20日 著者:ほしおさなえ
出会いなおし出会いなおし感想
「カブとセロリの塩昆布サラダ」に、主人公が作ったカブ料理の数々が出てくる。目を皿のようにして(!)読むも、ワタシの好きなカブと柿のサラダがないのでがっかり。秋の夕餉のお楽しみなんだけどなぁ(どうでもいいことだけど)「テールライト」はよくわからなかった。読み直す気力もないしなぁ。いいか・・・。「ママ」はワタシも会っているのだろうか。会いに来てほしいようなそうでもないような気がする。
読了日:01月19日 著者:森 絵都
すかたん (講談社文庫)すかたん (講談社文庫)感想
少し気骨の折れるご本が続いたので、楽しく読了。まかてさんの気風のよい文章は読んでいて心地がいい。登場人物が目に見えるような気がした。お家さんは初めから見抜いていたのかなぁ、千里さんの根性。どうなのかなぁ。まぁいいか。終わり良ければ総て良し(シェークスピアみたいね。あっ、似てるかも)
読了日:01月19日 著者:朝井 まかて
影裏 第157回芥川賞受賞影裏 第157回芥川賞受賞感想
読後「影裏」という語を電子辞書で調べる。なるほど・・・。つかみどころがなくて、何を言いたいのかもわからぬままに終わったけれど、徐々に沁み込んでくる不思議な作品だった。3月11日の思い出はニッポン中の人の心のそれぞれにあるだろう。「寄り添う」という言葉が薄っぺらに思えて仕方がなかった想いをこのご本は吹っ飛ばしてくれたかもしれない。生きること傲慢もウソも真実もすべて肯定したい気分だ。
読了日:01月13日 著者:沼田 真佑
私たちの星で私たちの星で感想
往復書簡というものを毛嫌いしていた。どうせ、読まれることを前提の欺瞞だわって。70年安保のころ、私は高校生で新宿のフォークゲリラや渋谷の集会に参加していたつもりでいたけれど、あれは見物以外の何物でもなかったと思い知ったのは、この本に梨木果歩さんが書いている先ごろの国会前の集会に彼女自身がいたこと、その情景を読んだ時だった。ワタシはなんて年寄りになってしまったんだろう。近頃の若者はなどと思っていたのに。豆腐の角に頭をぶつけて「失礼いたしました」と謝りたい。と、読後、考え込んでしまった。
読了日:01月04日 著者:梨木 香歩,師岡カリーマ・エルサムニー
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂2ふしぎ駄菓子屋 銭天堂2感想
2018年初の読了がこのご本とは、なんといってよいのやら。忸怩たる思いも無きにしも非ず。もちっとノーブルな或いはもちっと大人なご本がよかったかなぁ。まぁ、今年はそういう年なのだろう。最後の章はほんわかふんわかと一人ではないことの幸せが叶ってよかったわ。
読了日:01月01日 著者:廣嶋 玲子