我が家の桜は
ワタシたち夫婦がこの地に移住していた時には既に庭に植えられていた。
当時は細くて、しかも山桜と八重桜と染井吉野が並んでいたのだ。
何も知らないワタシたち夫婦は、桜がこんなに早く成長するものだとは思いもよらず
庭を拡張した時に植木屋さんに「公園木は庭に植えてはいけない」と言われ
山桜と八重桜は伐採されて土に埋められ、染井吉野だけが命乞いに間に合った。
なので
この樹が我が家のシンボルツリーなのだけど
あまりに大きい。
しかも
我が家は山の際に建っているので、ライトアップした夜は
満開の桜だけが真っ暗な山の中に浮かび上がり、怖い。
けれども
毎年、花芽が少し膨らんだとか蕾らしくなってきたとか
トーチャンとワタシに生きる喜びを与えてくれる。
満開の桜の木の下から、真っ青な空を見上げるのが好き。
竹藪に音もなく花弁が散っていく様も好き。
7月に入れば、周りの樹が夏を謳歌しているのにもかかわらず
黄葉が始まって、潔く葉を散らす心意気には感動すら覚える。
いつだったか京都に行ったとき、10月だか11月だったけど
京都駅から続く道の並木が紅葉をしていて
タクシーの運転手さんに「何の樹ですか?」と聞いたら「桜だよ」と驚かれた。
静岡では桜が真っ赤に紅葉するってないもの。
小学2年になる孫とコジくん(老柴犬)の散歩のとき楓の花をどうしても見たくて
「こういう事しちゃいけないんだよ」と孫に言いながら、枝をポキッ・・・。
で、
庭のどこかに挿しておけば、根付くかしら。
いやいや、
トーチャンの除草剤の餌食になるだけかも。
隣のクニヨちゃんに頼もう。
彼女は立派なグリーンフィンガーだから。