山姥日記

富士山とお向かいに棲むオバちゃん

10月の読書記録

読んだ本の数:9
読んだページ数:3229


スキマワラシスキマワラシ感想
常世物語のシリーズに似てるかな。似ているのは読後の感情ではあるけれど。この「ハナコ」さんに似ている雰囲気の女性を知っている。彼女はカメラマンで、ワタシの娘と同い年。彼女を頭のどこかに置いて「ハナコ」ちゃんを読んでいた。情念と言う言葉を久しぶりに思い出す。古いものには情念がつきものだとも思うが・・・。明るい終わりで、良かったぁ。
読了日:10月02日 著者:恩田 陸

 


口笛の上手な白雪姫口笛の上手な白雪姫感想
いつもの小川洋子だと、安堵して読み終わる。胸騒ぎがかすかにするような、恐ろしいことが起こるんじゃないかと不安に駆られる。けれども静かに物語は進む。いや、時々事件が起こったりするけれど、心の中は熱く煮えているかのようだけど、静かに物語が進んでいくような気がする。
読了日:10月04日 著者:小川 洋子

 


歌仙はすごい-言葉がひらく「座」の世界 (中公新書)歌仙はすごい-言葉がひらく「座」の世界 (中公新書)感想
密かにマイブームの長谷川櫂朝日新聞に紹介されていたのでネットで購入。ワタシのようなオバサンには歌仙と言う頭脳を使うバトルは無理ではあるけれど、過程を読むのは至極楽しい。田舎では文化的知性的バトルを見ることはまずないが、イヤイヤ、便利な世の中になりましたとPCに深々と頭を下げる。いつかビブリオバトルも見たいものだ。歌仙を巻いているところものぞき見したい。どこにも出られない昨今、歌舞伎さえ観に行けず、悶々と時を浪費しているが、本を読み何処へでも行ける自由までは奪われてなるものか!
読了日:10月11日 著者:辻原 登,永田 和宏,長谷川 櫂

 


千年の黙―異本源氏物語千年の黙―異本源氏物語感想
安楽椅子探偵」っていうの無かったかしら。自分は動かずに謎解きをする紫式部。恐ろしいことが謎になっているのではないけど、なぜか読むのを止められない厄介なご本だ(すごく褒めているつもり)。なんといっても、ニッポンのお宝の「源氏物語」だ。書き進めるのにどれほどの苦労があったか、推察できぬくらい世の中は変わっているけど・・・。面白かった。
読了日:10月12日 著者:森谷 明子

 


魚神魚神感想
小さな図書館で、この本をパラパラとめくった記憶があるがどこだったろう。読んでいて不思議なのは映像が浮かんでくることだった。文字を追っているのに映画を見ているようだ。表紙の絵とは全く違う世界が脳裏に焼き付く。本を前に読み始めるのに時間がかかったが、読み始めると本を置くことが出来なかった。不思議だ。
読了日:10月20日 著者:千早 茜

 


透明な夜の香り透明な夜の香り感想
「魚神」に続いて読了。作家のデビュー作と最新作を読んだわけだ。とても面白かった。嘘の匂いってどんなのだろう。何年か前、嗅覚障害になった。あの時は辛かった。匂いが戻ってきたときの驚愕は忘れられない。あらゆる匂いが怒涛の如く我が身に流れ込む怖さは、言葉に表すことが出来ない。香りって怖いなとも思う。ただ、このご本の続きがどうなるのか、この終わり方ってかなり不消化だ。だけど、彼と彼女が恋愛に発展してしまうのを読みたくないと思うワタシもいる。また、図書館にこの人の本予約しよう。楽しみだ。
読了日:10月21日 著者:千早 茜

 


真夜中のたずねびと真夜中のたずねびと感想
図書館司書のオネーサンが「恒川光太郎好きなんですね」と話しかけてきた。「それで私もキャス・キッドソン好きなんです」と続いた。その時ワタシは赤いキャス・キッドソンのトートバックを持っていたから。これはこの本の感想に関係はない。「夜市」から続く、どことなく恐ろしく、けれど、なんかちょっと美しい短編だけど、なんとなく連作かとも思える。晩秋の夜に読むのが似合っている。
読了日:10月22日 著者:恒川 光太郎

 


類感想
半世紀以上前、まだワタシが子供だった頃「森茉莉さんだよ」と母が言った。淡島の商店街でのこと。その時、目の前にいたのはお婆さんでしかなかった。鷗外のお嬢さんだと知ったのは「贅沢貧乏」を読んだときだった。類さんに至っては存在すら知らなかった(すみません)。最初の数十ページは読むのが辛かったが、どんどんのめり込んでいった。戦争さえなかったら、優雅に鷗外の子として生涯を全うしたのだろうけど、こういうお家の子はかなりの数がいるんじゃないだろうか。幸せな老後がいい。
読了日:10月25日 著者:朝井 まかて

 


ボーン・クロックスボーン・クロックス感想
感想は、まぁ、面白かったんだろう。世界幻想文学大賞を取って、ブッカー賞にノミネートされた作品だ。面白かったんだろう。しかし、婆さんが読むには少々難点がある。いらないエピソードが多いし、なぜこの登場人物は必要なのかとか。一番の問題は重いという事だ、物質的な重さ。手に持って読めないのよ。エンデの時間泥棒(『モモ』に出てくる)のほうが分かりやすいかな。翻訳物はやっぱり読みにくい。 文句ばかりを述べたけど、たぶんだけど、面白かった。だって、読み終わったもん。
読了日:10月28日 著者:デイヴィッド・ミッチェル

読書メーター

 

 

 

 

月に5冊以上読むと、俳句の成績が振るわなくなるのはわかっている。

 

俳句はバトルだ

 

と、言えるかもしれないけれど

ワタシは句敵と言うのが良く分からない。

 

なので、

句友たちがどう思っているかもわからないし、関心もない。

 

 

 

千早茜と言う作家にゾッコンだ。

夫も気に入ったらしい。

 

 

若い作家が育ってくれると、嬉しい。

 

 

かなり難しい俳句の本を隠れ買いした。

理解できるだろうか。

 

 

それにしても、鬼滅の刃

Amazonprimeで一気に観て

続きは映画でってことらしく、歯噛みする。

なんだよ・・・

 

夫に映画を見に行こうと言ったら、空いたらねと言われた。

観に行く気がないときの常套句だ。

 

ちっ・・・